横道世之介/吉田修一 [読書]
今年もおしせまってまいりました。
だいぶ時間もできたので買いためた本をしこしこ
読んでおります。
吉田修一サンは年は私の10くらい下の方ですが、長崎の隣の高校出身で、
7年前に芥川賞を取られてから、スゴイナアと横目でそのご活躍を見ておりました。
本は今まで読んではいなかったのですが、ちょっと前に「悪人」を読んで、現代日本の
荒涼たる隙間風のようなものを感じ、さらに出身地の長崎や近辺の地名が出てきて、
作中人物に似た人が私の身の回りにもたくさんいるようで、リアリティーをさらに感じ、
フムフム、なるほどと、心惹かれるものがあり、この「横道世之介」を読んでみたいと
思ったのでした。
読んでみて、心の中で泣きました。
時代は違えど、地方(長崎の茂木あたり?)から東京へ出てきた世之介クンは、
まさにあの頃の自分とだぶり、日に日に都会になじんでいくのと引き換えに
「隙がなくな」って行く。
何でもないような日々が、かけがえのなかった日々だといずれ気づく。
虎舞龍か・・・・・・(苦笑)
時折現実というものと否応なしにかかわっていき、それが大人になるという
ことなのか。この痛ましさに泣けた。
あんなことや、こんなこと、自分の体験してきた様々な出会いや別れに思いをはせた。
でも思うのだ、この世に生まれてきてよかった、と。
そう思う自分は、幸せなのだと。
だから、これからどうするか、だ。
- 作者: 吉田 修一
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2009/09/16
- メディア: 単行本
今年もお世話になりました。
良い年をお迎えくださいませ。
by yutakami (2009-12-30 16:47)
kaz-iさんが薦める本に、はずれはないので早速購入して読んでいます。
身近な場所がたくさん出てきますね。
まだ途中ですが、あぁ、青春!って感じがします。
今年はkaz-iさんは忙しい年でしたね。
オープン前後は、お体を壊されないか心配なほどでした。
作り上げていく事の厳しさと楽しさを垣間見させていただきました。
あと数時間で新年です。
良い年をお迎えください。
by Gab (2009-12-31 22:02)
>yutakami様
いつもありがとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
年末のテレビを年賀状を書きながら見て(聞いて)
いましたが、パチンコと東京ガスのCMの多いこと。
そして出るメンバーは年々変われど、お笑い番組。
日本は平和です。
by kaz-i (2010-01-01 10:22)
>Gabさま
ありがとうございます。
読んでるのですね。
なんだかあの頃を思い出してしまい
ました。
本年もよろしくお願いします。
by kaz-i (2010-01-01 10:25)