東松照明・全仕事展 ~名古屋市美術館~ [展覧会]
名古屋市美術館は名古屋市の中心部にある白川公園という大きな公園の一角にある。
美術館のお隣には名古屋市科学館があり、ここのプラネタリウムはドームの直径が35メートル
で世界一だそうです。
今年3月19日ににぎにぎしくリニューアルオープンするはずだったのだが、3月11日
東北大震災の直後だったのであまり報道されなかった。
いまではたくさんの親子連れで賑わっている。予約もしばらく満杯のようだ。
被災地の子供たちにもいつか見てほしいですよね。
ドームが「21世紀少年」のよう。そういえばあの映画の監督、堤幸彦は名古屋出身だったが
関係ないすかね。
科学館の裏に回ると、そこが名古屋市美術館。
1988年4月22日開館。設計は地元名古屋出身の黒川紀章だそうです。
今日は、これもまた名古屋出身の写真家・東松照明の展覧会に行ってきました。
さすが名古屋出身の方々には多彩な方がいらっしゃいますね。
東松さんは沖縄や長崎など、日本の土地土地に移住して写真を撮り続けてこられた。
昨年また長崎から沖縄へと住まいを変わられたらしい。
長崎の被爆者をずっと撮り続けてこられたことで名前は知っていたが、写真展を
あらためてみて感じたのは、東松さんが被写体に「寄り添って」いるということだった。
「切り結ぶ」とか「一線を画して」とかではない、つかず離れず、無口な親戚のような
スタンスを感じた。
そして50年代日本の、お腹をすかして給食をがっついているが、目がきらきらしている
深川の子供たち。
アイロニー漂う名古屋の「課長さん」、どこかユーモラスだが尊大な「地方政治家」、
瀬戸の焼き物工場や長崎の造船所や、日本各地で汗だくで働く人々の姿。
そして長崎の被爆者。
みんな生きることに必死だった時代の空気を感じた。
最後は、千葉の海岸の砂浜に打ち上げられたおびただしいプラスチックのごみ。・・・・・・
それらがみんな一線に繋がり、戦後、50年前、40年前、30年前~きのうまではここに
こうしてある。
明日から、1年後、5年後、10年後、20年後はこれから作られる。
わたしもいつの間にか50をとうに超えてしまった。
近くの中学校から運動会の歓声が聞こえる。40年前の私たち。彼らの40年後はどうなるのか。
ちゃんと生きねばなりませぬなあ。
展覧会は本日6月12日まで。
>toroさん
お久しぶりです。
ありがとうございました。
放射能に梅雨も加わりうっとおしい毎日ですが、
体調に気をつけて頑張りましょー!
by kaz-i (2011-06-13 13:18)
>mizukami-tさま
ありがとうございました。
奇麗な写真ですね。私も時々お邪魔しますのでまた
いらしてください。
by kaz-i (2011-06-13 13:19)