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ジョゼと虎と魚たち [映画]

 

 田辺聖子原作。犬童一心監督作品。

 

 不思議な題名にひかれていた。

 ようやく見ることができた。

 

 お婆が拾ってきたたくさんの本と、毎日連れて行ってもらう乳母車の散歩の時に見える景色

が足の悪いジョゼ(池脇千鶴)の世界。

 

 本や乳母車から見る世間は、人殺しやSMやクスリやストーカーやおいしいみそ汁の作り方や、

雑多な物が溢れている。

 

 そして、あこがれのサガンの世界もそこにある。

 ジョゼと言う名前は、サガンの小説の主人公。

 

 ある日ごく普通の今時の若者(モテモテ君ではあるが、特にこれと言った目標もない・・・)、

恒夫(ツマブキ)が入り込んでくる。

 

 部活のように女の子とテキトーに遊んでいるモテモテ君ゆえに、刺激を求めて周りにはいない

タイプのジョゼに引かれたのか、料理のおいしさに引かれたのか、退屈しのぎなのかはっきり

しないまま、恒夫はジョゼの元に通ってくる。

 初めはなんとなく面白そうだったからなのだろう。

 

 だけどその関係は、なりゆきまかせの気分で淡々と進んでいたのに、だんだんマジになって

きてしまう。

 

 よくあることだが、恒夫には重くなってきてしまうのだね。

 やがて恒夫は去っていく。

 女が重くなって去っていく場合もあるけど・・・・・・。

 

 高望みをしないジョゼは、最後に自分の夢を叶えてまた一人に戻る。

 前向きだ。

 引きずっているのは男、恒夫クン。

 

 ジョゼは一人で電動車椅子に乗って、街を颯爽と駆け抜ける。

 

 きっと、ジョゼは自分の力でフランスに行くんだ!!

 

 その練習をしてるんだ。 

 そう思った。

 

 懐かしいような、いとおしいような出会いと別れの話だった。

 

 雀荘のシーンで真理アンヌを久しぶりに見た。他の客も含めていかにもいそうな客で面白

かった。

 

 それにしても、ご飯と焼き魚と味噌汁はおいしそうだった。

 

ジョゼと虎と魚たち(通常版)

ジョゼと虎と魚たち(通常版)

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2004/08/06
  • メディア: DVD
 
 
一年ののち

一年ののち

  • 作者: 朝吹 登水子, Francoise Sagan, フランソワーズ サガン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1960/01
  • メディア: 文庫


 3連休も在宅仕事と部屋の片付け、DVD鑑賞であっという間に終わりました。

 台風が去った空が久しぶりに青く眩しかった。


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コメント 4

vanilla_sky

コメントありがとうございました。同じ日に同じ映画のDVDを見ていたなんて奇遇ですね。私は今すっかり頭のなかがジョゼの世界になってしまっています。
by vanilla_sky (2005-09-27 01:43) 

kaz-i

vanilla_skyさん、ほんとうに奇遇ですね。
ジョゼが好きなこと、伝わってきます。
by kaz-i (2005-09-27 07:51) 

XM5051

フランス、好きです。この映画ははまってしまいました。この監督の他の映画は観たことがないのですが、貴兄はご覧になられていますか?
海の場面あたりに、クロード・ルルーシュ、少し入っていませんか?
またサガンに入り込んでいます、45にもなって。
by XM5051 (2005-10-29 13:49) 

kaz-i

XM5051さん、コメントありがとうございます。
犬童監督の映画は、「タッチ」しか見ていません。「タッチ」は万人向けの爽やかな映画でした。
ほかに「死に花」「黄泉がえり」がありますね。脚本は「大阪物語」などがあるようです。
初めは、名前の印象から勝手にカルト映画専門の方だと思いこんでいましたが、全然違いました(恥;)
「メゾン・ド・ヒミコ」は前評判が高いですね。
ルルーシュ、「男と女」ですね、スチールなど使って、海岸での二家族のシーン。
いろんなジャンルの作品を撮って、これからの日本映画をしょって立つ監督になって欲しいと思っています。
by kaz-i (2005-10-29 19:34) 

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