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はなれ瞽女おりん [芝居・ステージ]

 
 三越劇場に行ってさっき帰って来た。

 これは昨年亡くなった水上勉が自らの作品「はなれ瞽女おりん」を一人芝居としても

上演できるように、新たに朗読劇の形で書かれた作品だそうだ。

 
 水上勉が亡くなって8日で丁度1年が経つ。

 
 650回近く演じてきた有馬稲子は、この朗読劇でも「おりん」そのものだった。

 目が見えない者には境目がない、目は見えずとも心をずっと見てきたというおりんの台詞が

心にしみた。

 そして、愛するがゆえに男が起こしてしまう事件と、それを自分の「業」のせいにするおりんとの

互いを思いやる心。肉体だけではない心の交流に幸福を感じる場面に深く感動した。

 練りに錬った芝居の良さを久々に感じさせていただきました。

 
 11日まで。日本橋三越劇場。

 


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