菊田一夫生誕100年記念「菊田一夫のつぶやき」江刺公演 [芝居・ステージ]
岩手県奥州市江刺での公演を無事に終えて帰ってきました。
9月12日、新幹線で東京から水沢江刺まで約2時間半。
いい天気だった。
江刺は、菊田一夫が家族を疎開させ、自らも敗戦が決まった8月15日から
約1ヶ月、住んでいた土地である。
その時の様子が、自らが書いた「敗戦日記」に克明に記されている。
今回は、その日記を基に構成した台本を、朗読形式で劇団東宝現代劇75人の会
の皆さんで上演していただく。
ホテルに荷物をおいて、「鐘の鳴る丘」のモチーフとなった「明治記念館」
と「菊田一夫記念館」を表敬訪問。
「明治記念館」 ↓
♪ 緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台
鐘が鳴ります キンコンカン
メエメエ子ヤギも 鳴いてます ♪ (「鐘の鳴る丘」)
菊田一夫は、この建物を、身を寄せていた向かいの及政(おいまさ)旅館から
毎日眺めていた。
朝7時と夕方5時には「鐘の鳴る丘」が、この記念館から町中に流れている。
「菊田一夫記念館」 ↓
蔵を改装して、2003年4月に開館した。
会場の奥州市江刺総合支所。
合併前は江刺市役所だった。
この中に多目的ホールがある。
着いた日の夜にリハーサル。
「芸術座」の鍵も出演。
※この鍵は、かつて日比谷の芸術座の公演の千秋楽に、これまでの公演の主演女優
から次の公演の主演女優に舞台で手渡されていた。
「鍵渡し式」として芸術座の名物だった。東宝現代劇75人の会がそれを預かり、今度
江刺の菊田一夫記念館に寄贈された。
翌日はいい天気。秋空が広がる。
たくさんのお客さん。
2時間の公演は無事に終了した。
お客さんも感動してくれた。
懇親会では、地元の岩谷堂小学校の生徒たちが、合唱を披露してくれた。
みんなで、「鐘の鳴る丘」を合唱。
翌日記念館に行くと、もう鍵とリボンが飾られていた。
帰途、菊田先生のご長女の伊寧子さんたちと、福島に寄って「古関裕而記念館」に寄る。
古関裕而先生は、「鐘の鳴る丘」「君の名は」などのラジオドラマや、「放浪記」などの
数々の舞台の音楽を、菊田一夫との名コンビで作られた。
「長崎の鐘」(作詞はサトーハチロー)の音楽が記念館に流れていた。
お二人の結びつきを思うと、うらやましく、心を打たれるものがある。
来年は、古関先生が生誕百周年を迎える。
無事に東京に戻り。
そしてまた、名古屋に戻りました。
そして、いよいよ11月はロルカをやります。
菊田一夫の仕事机。 ↑
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