ペコロスの母に会いに行く 第87回キネマ旬報ベストテン日本映画第1位 [雑文]
キネマ旬報ベストテン第1位。おめでとうございます!!
うれしかった。
「女生きてます」シリーズの森崎東がこの映画を撮ると聞いた時から
完成が待ち遠しかった。
原作の漫画も読んだ。
私のふるさとでもある長崎の町のあちらこちらが出てくるお話は
主人公のゆういちが自分にもダブり、ペコロスの母が亡き母や祖母や
親戚のおばさんたちにもダブり、引き込まれていった。
映画が完成。名古屋の初日を見に行った。
主人公のみつえは認知症が進んだときに、会えなくなった人たちみんなに会えた。
ボケも悪かことじゃなかかもしれん。泣いた。
ゆういちのような息子がいてしあわせなのかもしれん。母の幸せが息子の幸せとすれば
ゆういちも幸せ。
漫画のほのぼのとしたタッチにも似て、映画もほのぼの進んでいくが、さりげなく鋭い
現実が織り込まれ、ラストの感動につながる。
森崎東の執念、思いがものすごく伝わってきた。 映画の力をあらためて感じさせられた。
年をとったせいかもしれません。
ロケで出てきた斜面地の近くにかつて私の母のおばが住んでいて亡くなる数年前に一度
訪ねたことがある。
そのおばは戦後すぐご主人を亡くされ 、辛い仕事をやりながら娘三人を育てられた。
十年ぶりくらいに会った私を見てそのおばは(もう九十歳を越えていた)開口一番、
「どげんしたとね、その頭は!」
と私の薄くなった頭を見て大声を出したことを思い出した。おばはそのとき私がまだ子供
だった頃に戻ったのかもしれない。
関係者の皆さんお疲れさまでした。そしておめでとうございます。
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