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アラビアのロレンス [映画]

 
久しぶりに見たが、素晴らしかった!
11月3日ヨル。NHKハイビジョンで放送なので、録画してあとでゆっくり見ようと
思っていたが、この映画はそんなことを許してはくれなかった。
とうとう最後まで見てしまった。
運命。戦い。友情。人種。国家。裏切り。欲望。夢。希望。そして人間というものの
もつものすごいエネルギー、不可解さ。物言わぬ自然の大きさ・・・・・・ありとあらゆる
要素が4時間近くの長さの中に詰まっている。
哲学的であり、それでいてスペクタクル満載で娯楽的にも素晴らしい。
そして、俳優たちがまたいい。
ピーター・オトゥールはイギリスをはじめとするヨーロッパ人の傲慢さを憎みつつも、
アラブ人にはなれず、自分の中に潜む残酷性におののき、時には自らを神の如く
思ってしまったりと、複雑な性格を見事に演じ、ロレンス本人に思えてしまう。
    
オマー・シャリフはアラブ人の誇りを体現し、カッコいい。
二人とも、この当時29~30歳ですよ!
アレク・ギネスはおだやかでいて、老獪に大国と渡り合い、ついには主権を取り戻さんと
する国王の風格が漂う芸術的な演技。
アンソニー・クインは見るからに粗野な部族長がぴったり。
いつもそうだが、この人は荒っぽい中に人間の哀しみを漂わせる。
 
そのほかにも、アンソニー・ホプキンス、ホセ・フェラー、アンソニー・クェイル、
アーサー・ケネディなど名優たちの素晴らしい演技の数々が心に残る。
そしてこの映画は、ラストまで見たあとにまたはじめから繰り返し見ると、
ずっとぐるぐると時間が続いているように見える。
まるで歴史が円環構造を作っているかのように!
永遠の名作だ。
 
アラビアのロレンス 完全版

アラビアのロレンス 完全版

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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コメント 2

呑亀

お疲れさま
お風呂のあと疲れてしまいダラーとなり失礼。
楽しゅうございました。
本日は「ロレンスさま」を拝見、デビット・リーンといえば
旅情(55年) 戦場にかける橋(57年) ドクトル・ジバゴ(65年)
ライアンの娘(70年)。
アラロビは62年ですね。
監督はまさに巨匠ですね。歴史観、娯楽性、芸術性に関して妥協の少ない監督。それとアラロビの音楽はやはり70mmの画面とセットになってないといけないかも。大画面で大観客がいて、観終わって大満足で映画館をでる、そんな時代があったよね。
衛星放送で観たのがアラロビを観た最後のような気がする。でも最初に観た時ぶっ飛んだ感覚にはなれなかった。
やはり若い人に本当に見てもらいたい映画のひとつですね。
 
by 呑亀 (2006-11-06 19:32) 

kaz-i

>呑亀様
今のCGにはない、人間と人間のぶつかり合いが
画面から伝わってきますね。
by kaz-i (2006-11-07 09:25) 

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