イワーノフ/オイディプス王 [芝居・ステージ]
富山県利賀村に行ったのはもう何年前になるだろうか。
早稲田小劇場の蔦森さんの合掌造りの家に泊めていただき、野外劇場の「リヤ王」
ほか3本の芝居を見たり、近くの川べりを散歩したり、楽しかった思い出がある。
鈴木忠志率いるSCOTの16年ぶりの東京公演を昨日見てきました。
幕間のトークで鈴木氏はこうおっしゃっていた。
演劇を通して世界を見る知的な作業、精神的な作業が日本ではだんだんおろそかに
なってきた。
演劇を、芸術をもっともっと大事にしなければいけない。
いまや、目的を明確に持っているイチローや荒川静香の顔に精神性を感じるとも。
今尚世界に向けて意気盛んな鈴木氏の言葉どおり、刺激的な舞台だった。
「イワーノフ」や「オイディプス王」で描かれる苦悩は、現代でも何も変わっていない。
「籠」で包まれた「世間」からも、地球を思わせる丸い円からも、われわれは一歩も
出られないのか!
いろんなことを考えさせられた舞台でした。
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